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【ネタバレ】映画『イットフォローズ』ラストシーンについて考察とか(あらすじ、感想)

映画 サブカル
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夏だ!!海だ!!!祭りだ!!!!
夏といえばイベントも満載でついつい浮かれるシーズン。出会いも多くて恋も始まりやすいこの季節。「今年の夏ははっちゃけるぞ〜」なんて浮かれ気味の人にぜひ見てもらいたい映画、洋画ホラー『イットフォローズ』紹介しまーす!

『イットフォローズ』は、制作費2億円という超低予算ながらもアメリカで高評価を受け大ヒットしたホラー映画。更にあのクエンティン・タランティーノ監督も絶賛した作品なんだとか。

これまでになかった設定で展開していくストーリー、そして洋画ホラーっぽくないというか、邦画ホラーのジワジワ来る怖さを兼ね備えた映画でした。

『イットフォローズ』はAmazonビデオで見ることが出来るので、ホラー好きにはもちろん、ビッチさんやチャラ男さん、出会ったばかりのネット友達とオフなんちゃらとかしちゃう貞操観念がぶっ壊れ気味の方々にぜひぜひ見て貰いたい作品です。笑

好きでもない相手と無責任にしてたら、この映画みたいに恐ろしいもの移されちゃうぞ〜っ!

あらすじ

www.youtube.com
主人公のジェイは好意を寄せていたヒューとデートをし、ある日車の中で一夜を共に過ごすことに。ジェイは好きな人と結ばれて幸福感でいっぱい…のはずが突然後ろからヒューに睡眠薬をかがされて意識を失ってしまう。
目が覚めると、下着姿のまま両手を椅子に縛られた状態で知らない廃墟にいた。何が起きたのか全くわからずパニックに陥るジェイにヒューがこう告げる。

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「これから話すことを忘れるな。人間ではない“なにか”が君を付けてくる。」

“それ”は人からうつすことが出来る。
“それ”はゆっくり歩いてくる。
“それ”はうつされた物にしか見えない。
“それ”に捕まると、必ず死ぬー。

19歳のジェイはある男から“それ”をうつされ、その日以降、他の人には見えないはずのものが見え始める。動きはゆっくりとしているが、確実に自分を目がけて歩いてくる“それ”に捕まると確実に死が待ちうけるという。しかも“それ”は時と場所を選ばずに襲ってくるうえ、姿を様々に変化させてくるのだ。いつ襲ってくるか分からない恐怖と常に戦い続けながらジェイは果たして“それ”から逃げ切ることができるのか!?誰も体験したことのない<超・新感覚>の恐怖がずっとあなたに憑いてくる―。
映画『イット・フォローズ』オフィシャルサイト

以下、感想です。ネタバレ含みます。



感想・ネタバレ

正直、見ている時はそんなに怖くなかったけど、見終わった後の余韻というか、後から怖さがジワジワ効いてくる感じの作品でした。
これまでになかった設定のホラー映画。そのこれまでになかった設定というのが…

異性との性行為で、得体のしれないものが常に付きまとうようになるという斬新な設定。

「好きな人と出来て幸せ…」なんて余韻に浸っていたら、騙されて恐怖のどん底に突き落とされるというところから物語が始まります。笑

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ヒューとしてしまった直後からジェイに“それ”が近づいてくるようになるんだけど、“それ”っていうのがいわゆるホラーに出てくるようなゾンビや幽霊のような恐ろしい姿をしていなくて、ごくごく普通の人間のような姿をしているというところが、恐怖を煽るポイントになっていて。

普通の人間に同化してるから、ぱっと見でどれが“それ”なのかわからないっていう。

ヒューという偽名を使っていたジェフの居場所を突き止めた時、ジェイに“それ”を移したのに未だに“それ”の影に怯えるジェフ。普通に歩いてくる人間にも怯え「あれ!みんな見えてるか!?おい!?」と慌てるシーンがありました。
主人公の後ろに人間が映るようなカットがあったりと、普通の人間か“それ”なのか認識出来ない恐怖を見ている側も味わうことに。なので、後ろの方からこちらに向かって歩く人の影が映るだけで、「あれは…人間…だよね?」とハラハラ。
制作費は安く映像にお金はかかってない作品だけど、設定と見事なカメラワークでドキドキハラハラ感を上手く演出していました。

“それ”にまつわるルール

この追いかけてくる“それ”にはいくつかルールがあります。

  • 異性と性行為するとその異性に“それ”を移せる
  • “それ”は移されたものにしか見えない
  • 移した相手がもしも死ぬと“それ”は自分のところに戻ってくる
  • “それ”は姿を変える事が出来る
  • “それ”は常に歩いて追いかけてくる
  • “それ”に捕まると死ぬ

もしもジェイが“それ”に殺されるとジェフに戻ることになるので、ジェイにルールを説明し、自分に戻ってこないように「誰かに移せ」と伝えます。

「相手になすりつけるとか…桃鉄のボンビーみたいなシステムやな(笑)」
なんて思いながら見てたんですが、鑑賞した人の間では『セックス版リング』と呼ばれているそうで。
呪いを媒介するものが性行為っていうところがとてもアメリカらしいというかなんというか…。

主人公がもしも美人じゃなかったら…

逃げても逃げても“それ”に追いかけられまくって、いよいよ疲労困憊で入院することになったジェイ。

「あー、移しちゃダメだって躊躇ってたけど、私もうムリ!我慢の限界!!」
とうろたえているとチャラ男のグレッグが
「そんな怖いなら俺に移しなよ」と言ってくれたので、病院でグレッグに“それ”を移します。

ジェイ一安心…かと思いきや、なぜかグレッグのほうに中々現れない。移す条件を満たしていないとか…???

一方グレッグは自分のほうに全く“それ”が現れないので、すっかりルールを忘れ、余裕ぶっこいてます。
「あー、この男やられるパターンのやつや…」なんて思ってたら、母親の姿に変化した“それ”に簡単に捕まります(笑)あーあー、言わんこっちゃない(笑)
“それ”に捕まったグレッグは殺されてしまうんですが、殺され方が衝撃的でした…。親子なのに…(笑)

グレッグが殺されてしまったので、再びジェイのところに“それ”が戻ってくる。
プールにおびき寄せて倒そうと計画するも結局“それ”は倒せなかった。

行き詰ったジェイを見て友人の一人ポールが「君を助けたい。僕に移せ。」言い、自分に“それ”を移しジェイを救おうとします。

っていうかさ〜これ思ったんだけど

これ主人公が美人だったから、男の子がみんなジェイとしたがってストーリーが進んでいったけど、もしもブサイクだったら「自業自得だ」「ビッチめ」とか言われて呆気無く“それ”にやられてTHE ENDだっただろうな(笑)ジェイが美人だから誰にでも移せるだろって思ってジェフも移したのかも…。

映画のメタファーは性病じゃない?

最初は「性行為すると感染るって…性病のメタファー?」って思ってたけど、ラストシーンや作品中のセリフを見てなんとなく違うなーと。

入院している友達がこんな一文を読みます。

拷問には苦痛と傷がともなう。肉体的苦痛は精神的苦痛を超越し人は傷の痛みに死の瞬間まで苦しむ。だが最悪の苦痛は傷そのものではない。最悪の苦痛はあと1時間後、10分後、30秒、そして今この瞬間に魂が肉体を離れ、人でなくなると知ること。この世の最悪はそれが避けがたいと知ることだ

死について語る意味ありげなこのセリフ。洋画ホラーでよくありがちな、ただただリア充が襲われるだけの映画かと思ってたんだけど、所々こんな感じの意味深なセリフが出てきます。“それ”が表すものは性病なんて安易な意味じゃなくて、もっともっと深い意味合いがありそう。

実際監督は『テーマは生と死と愛』と語っているそうです。

“それ”は一体何を意味するものなんだろう…と考えさせられたりと、従来の洋画ホラー映画とはひと味違った作品になっていました。

イットフォローズラストシーンの謎

一番気になったのが、ラストシーンの終わり方。
最後、手を繋ぎながら歩くポールとジェイ。感染ったのにどこか2人とも満足げというか、怯えるそぶりがない。
ただ前だけを見て歩いて行くシーンで終わるんですが、このラストが色々意見をわかれさせているそうで。

ラストシーン、後ろから“それ”らしきものがゆっくり2人を追いかけてきます。
観客は恐らく「志村後ろ後ろーーー!!!」ってなってるんですが(笑)
2人は振り返って確認しようともせず逃げるそぶりも見せないままエンドロール。

えーーー!?!?!その先はーー!?!?!
続きは観客に委ねるパターンのやつかーーー!!!笑

ラストシーンまで『“それ”=性病のメタファー』だと思ってたけど、少し違う気がするぞ…。
私の個人的解釈ですが、“それ”は性行為をすることで起こる様々な責任を表しているんじゃないかと。最後の2人のシーンは性行為をしたことで生じる責任を負う、それを背負っていく覚悟を表しているように見えました。
愛なくそういう行為をする人達がいる。一瞬の快楽を求めて繋がったりするけど、行為をすることで伴う責任はとてつもなく大きい。無責任にすることで妊娠するかもしれないし、それこそ性病移されるかもしれないし…。
行為をすることで伴う責任というのを具現化したのが、あの追いかけてくる“それ”なんじゃないかと。気持ち良いことだけしたいけど、その後発生する面倒くさい責任からは逃れたい…という若者の心理をあの恐ろしい姿で表現したように見えました。

ジェイは美人だからたくさん寄ってくる男性はいたものの、本当に彼女のことを愛している人は誰もいなかった。
ただ一人、ポールだけが違っていて、恐ろしいものに取り憑かれるとわかっていても、ジェイとすることを選んだポールの行動だけが真実の愛だったんだろうな。

まとめ

ホラー映画にも関わらず、意外とメッセージ性の強い映画でした。いろんな解釈が出来そうな映画なので、時間が出来たらもう一度見直したいと思います。
夏だからって浮かれるのも程々にね…(笑)

▼イットフォローズをAmazonビデオで見てみる
イット・フォローズ(字幕版)

今週のお題「映画の夏」